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翻訳

私の本棚(2)

本の話の前に、ランチの話から。


ランチ 


おいしいんですよ。宮の沢駅前の『絵地尊』というお店です。

https://plus.google.com/118369694003456048399/about?gl=jp&hl=ja#118369694003456048399/about?gl=jp&hl=ja

 

前菜にケーキにコーヒーまでついて、1550円!

このおいしさとコース料理でこの価格。青山で食べたら、3500円コースですね。

 

で、お腹も満足したところで、今読んでる『穢れしものに祝福を』デニス・レへインを取り出します。ボストンを舞台にした探偵もので、主人公は男女のペア。男のほうの一人称で書かれているので、女のほうが相棒ということでいいと思うんですが、売りは「相棒が女性」ということですかね。

 

とにかくアイデアが出しつくされてきた感のある探偵小説というジャンルでは、今やキャラクター勝負です。「探偵がアル中」「探偵が牧師」「相棒が黒人」「相棒がイヌ」「相棒が幽霊」などなど。で、比較的おとなしい「相棒が女性」というこの小説。まだ読みかけなので、感想は控えておきます。

 

じゃあ、今日の本は何だよって話ですが、ボストンの探偵つながりで、スペンサーシリーズの傑作『初秋』です。

 

初秋

どうしようもない両親の下で育てられ、すっかりいじけてしまった少年をボクシングと大工仕事を通して更生させるスペンサー。どうやら脇で何か事件が起きているので、何とか探偵小説の体は保っていますが、スペンサーと少年の交流を描く場面は、ほとんどヘミングウェイの世界です。

 

たとえば、こんな感じです。

少年:どうしてぼくのことを放っておいてくれないんだ?
スペンサー:なぜなら、おまえさんが生まれた時からみんなが放ったらかしておいて、そのために今、おまえは最低の状態にあるからだ。おれはおまえをそんな状態から脱出させるつもりでいるんだ。
少年:どういう意味?
スペンサー:おまえが関心を抱く事柄が一つもない、という意味だ。誇りをいだけることがまったくない。知りたいと思うことがない。
少年:なにも、ぼくが悪いんじゃないよ。
スペンサー:そう、まだ今のところは。しかし、なにもしないで人から見放された状態に落ち込んで行ったら、それはおまえが悪いんだ。
得意なものがなんであるか、といことより、なにか得意なものがあることの方が重要なんだ。
おまえは両親に頼ることはできない。おまえが今のようになったのは、彼らのせいだ。
両親が人間的に向上することはありえない。おまえが自分を向上させるしかないのだ。
ポールの両肩が震えはじめた。
スペンサー:泣くのはかまわないよ。おれも時折泣くことがある。

カッコいい… 

 

スペンサーで人生哲学を読めば、自己啓発本の類は一切要りません。“自立”についてこれほどの格言にあふれた小説はありません。

そして、スペンサーを読んだ時だけ、「ジョギングっていいかも」と思ってしまいます。実行したことは一度もありませんが。

 

私のスペンサーのイメージは、今ではリーアム・ニーソンです。ホークは、ジャイモン・フンスー、スーザンはジュリアン・ムーアかジョディ・フォスターですが、2人ともちょっと年齢的に超えちゃいましたかね。30代の知的な女性って今は誰が演じるんですか?

 

テレビシリーズがあって見たことはあるんですが、映画化はないですよね。今さら、もうないかな?

 

スペンサーシリーズは文庫本で300ページ前後なので、すぐ読めます。おまけにブックオフでも余り放題です。お勧めです。

  • 2013.05.28 Tuesday
  • 12:25

翻訳

『アルゴ』見ました!

今年のアカデミー作品賞『アルゴ』を見ました。


アルゴ


主演・監督はベン・アフレック。

『ザ・タウン』辺りから映画人として尊敬できる路線に戻ってきましたね。ベニファーの頃は、だいぶ調子に乗って堕落した感じでしたが。

 

私はサイレント・ボブことケヴィン・スミスの映画をまとめて見た時期があって、『クラークス』がやはりイチオシなのですが、『チェイシング・エイミー』も好きです。

で、『ドグマ』なんかも見てると、ベン・アフレックとマット・デイモンとつるんでるのが分かり、最後は『グッド・ウィル・ハンティング』にたどり着きました(たぶん『グッド・ウィル・ハンティング』のほうが先に見てるんですが、見直した記憶があります)。

 

『グッド・ウィル・ハンティング』はいいですね。バディ・ムービーは、男同士なら『グッド・ウィル・ハンティング』、女同士なら『テルマ&ルイーズ』です。

マット・デイモンが号泣するシーンは、何度見てもこちらも号泣してしまいます。

この映画はいい映画というだけでなく、字幕翻訳者にとって勉強になる要素が満載です。

ボストン、アイルランド系、マサチューセッツ工科大学など、映画でよく取り上げられるアメリカの文化が勉強できますし、大学教授、肉体労働者、一流大学の学生など登場人物も様々で、人物像を捉えることやセリフの書き分けが勉強できます。

 

だいぶ話がそれましたが、先日見たのは『アルゴ』です。

イランの米国大使館人質事件を題材にしているのですが、事実に基づいてるため派手さはないものの、堅実にハラハラさせてくれる良質のサスペンス映画でした。

 

ただアカデミー作品賞ってタイプの映画ではない気がするのは、私だけでしょうか?それとも、今年は他の作品賞候補作品が低調だっただけでしょうか?

『リンカーン』

『ジャンゴ 繋がれざる者』

『ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日』

『レ・ミゼラブル』

あっ、『レ・ミゼラブル』でいいじゃないですか?『シカゴ』だって作品賞を受賞してるんだし。でも、911以降は、フランス革命とか南北戦争とか振り返ってる場合じゃないんですかね。

 

しかし米国大使館人質事件って1年以上も続いたんですね。今の米国の戦争は3日で終わらせるというあのスピード感からは想像もできません。よく世論を押さえられたものです。やはりベトナム戦争も含めて、この辺りの経験から、戦争は長ければ長いほど、大国に不利ってのを身をもって学んだのでしょう。

 

とりあえず『アルゴ』は米国と中東の関係も勉強できるし、見て損のない佳作です。

そういえば、『ゼロ・ダーク・サーティ』も見なければ。

 

それでは。

  • 2013.05.13 Monday
  • 10:03

翻訳

私の本棚(1)

村上春樹の新作が発売されます。

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』

 

作家さんって小説のタイトルはいつ決めるんでしょうね?普通に考えれば、最後に決めるんでしょうが、最初にタイトルを決めてテーマや作品の雰囲気に方向性を持たせてから書き始めたほうがやりやすいという作家さんの話も何度か聞いたことがあります。


にしても、長いタイトルです。

私が春樹作品で一番好きなのは、「世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド」です。これより長いなんて、と思いながら実際に数えたら、「世界の終わり」のほうが2文字多かった… 新作のほうが絶対に多いと思ったのに。


これも“ハードボイルド・ワンダーランド”というカタカナのなせる業ですね。外来語のカタカナは早く読めるんです。14文字よりもはるかに早く。

 

で、今回のブログのタイトル「私の本棚(1)」ですが、引っ越しを機に、本棚を自作し、段ボール10箱分の本を何とか収めようと思っております。皆さん、経験がおありかと思いますが、掃除や整理整頓をしているときに雑誌やアルバムが出てきたら、必ず掃除の手は止まります。拾い読みを始めたが最後、整理整頓はいつまでも終わりません。

 

ということで、私もどうせ本を片づけるときに拾い読みをしてしまうなら、翻訳者さんにお勧めの本やら、翻訳とは関係なくとも面白い本を時折、紹介しようと思い、「私の本棚」を始めようと考えたしだいです。

 

その第一弾が村上春樹と柴田元幸の翻訳対談「翻訳夜話」です。


翻訳夜話 


村上春樹は、「ひとつ小説を書き終えると、リハビリとして翻訳がしたくなる」というようなことをよくインタビューで話していて、翻訳という作業が好きなようです。まあ、好きというだけで「グレート・ギャツビー」とかを翻訳させてもらえるんですから、文芸翻訳者の方からすれば、うらやましい限りでしょうが。ただ春樹さんは翻訳の技法や文体にも一家言持っていて、この本もかなり興味深い対談です。

 

確か「翻訳夜話2 サリンジャー戦記」のほうだったと思いますが(持ってるはずだが出てこない…)、主人公ホールデンの妹が兄を呼ぶときの二人称を「あなた」にさせてもらえないなら、翻訳しないとまで編集に強く主張したという逸話があったと思います(すいません、うろ覚えです…ただ人称について強い主張をしていたのは確かです)。

 

このへんのくだりは字幕翻訳者にとっても大事な部分です。字幕における一人称と二人称は、人物像と2人以上の人物の関係を80%近く定義すると言っても言い過ぎではありません。人称については、村上春樹の翻訳小説だけでなく、普通の長編小説もいろいろ試みられているので、小説とその人称について考察した評論家の文章を合わせ読むと非常に面白いです。

 

ついでに対談相手の柴田元幸さんですが、東京大学の英米文学の教授で翻訳家。私の大好きなポール・オースターも柴田さんの翻訳です。オースターは作風が村上春樹に似ているかもしれないですね。日常を描いているところに、徐々に小さな非日常の穴が開き、最後はその穴に飲み込まれてしまうといった感覚が味わえる点が共通しています。

 

オースターの本も「私の本棚」で取り上げることになるかと思いますが、とりあえず一番好きなのは「偶然の音楽」です。出てきたら拾い読みして紹介しますね。

  • 2013.03.20 Wednesday
  • 23:00

翻訳

アカデミー賞 打率調査

アカデミー賞が発表されましたね。

今年は特に引っ越しの真っ最中だったので、受賞予想の番組を見たり、記事を読んだりする暇もなく、ニュースでさらっと結果を追っただけですが、ダニエル・デイ・ルイスの3度目の受賞というのがすごいですね。


リンカーン
 

この人、アカデミー賞俳優なのに、靴屋になりたくて俳優業をやめてしまったというエピソードが大好きです。抜群の才能があるのに、本当に好きなことは別というのがカッコいい。中日の山本昌のラジコンやオリックスの井川のゲーマーぶりにも通じます。

 

で、史上初の3度の主演男優賞を誇るダニエル・デイ・ルイスですが、打率もすごい。なんと5打数3安打です。

 

『マイ・レフトフット』 主演男優賞受賞

『父の祈りを』 主演男優賞ノミネート

『ギャング・オブ・ニューヨーク』 主演男優賞ノミネート

『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』 主演男優賞受賞

『リンカーン』 主演男優賞受賞

 

舞台で鍛えた俳優らしい大げさ演技とエネルギーが売りですね。アル・パチーノに近い感じです。さらに表舞台に出てこないミステリアスなところも、「この人は天才」という空気を醸成するのにひと役買ってる気がします。レオとかは立派な政治活動なんかにも顔を出しすぎて、セレブ臭が漂いすぎてる気がします。

 

ちなみに他の主演男優・女優賞取ってそうな人の打率を調べてみました。

 

ダスティン・ホフマン 7打数2安打 『クレイマー、クレイマー』『レインマン』

『卒業』も『真夜中のカーボーイ』も『トッツィー』も取れなかったんですね。

 

ロバート・デ・ニーロ 7打数2安打 『ゴッドファーザーPart2』(助演男優賞)『レイジングブル』

こちらも『ディアハンター』や『タクシードライバー』では取れてないんですね。

 

ポール・ニューマン 9打数1安打 『ハスラー2』

7度目の正直でご褒美的に「ハスラー2」で受賞しました。

 

レオナルド・ディカプリオ 3打数0安打

「絶対取れないぞ」的な空気がすでにできあがってるのがイタイ…

 

ショーン・コネリー 1打数1安打 『アンタッチャブル』(助演男優賞)

よく考えたら007だし、演技派じゃないですもんね。『薔薇の名前』が助演男優賞でノミネートされてないのが意外。

 

デンゼル・ワシントン 6打数2安打 『グローリー』(助演男優賞)『トレーニング・デイ』

『トレーニング・デイ』は『マルコムX』であげられなかったお詫びという感じです。

 

アル・パチーノ 8打数1安打 『セント・オブ・ウーマン』

1993年に『セント・オブ・ウーマン』と『摩天楼を夢見て』で主演と助演のダブルノミネートされてるんですね。『摩天楼を夢見て』は誰が主演なんですか?ジャック・レモン?

 

メリル・ストリープ 17打数3安打 『クレイマー、クレイマー』(助演女優賞)『ソフィーの選択』『マーガレット・サッチャー』

この年代の女優って競争がないですよね。日本でも野際陽子と樹木希林で独占ですし。『ソフィーの選択』は原作の小説と同じくらい素晴らしいという数少ない映画です。

 

とりあえず『アルゴ』『リンカーン』『ライフ・オブ・パイ』くらいはすぐに見なきゃならんですね。

  • 2013.02.28 Thursday
  • 17:02

翻訳

『レ・ミゼラブル』見てきました!

 『レ・ミゼラブル』見てきました!

 

IMDBでさくっと調べましたが、『Les Miserable』のタイトルで50以上の作品が出てきました。日本でいえば、『忠臣蔵』みたいな題材ですね。何度作っても飽きない。何度見ても飽きない。登場人物もストーリーも細かいところまで頭に入ってるけど、その予定調和を見るために見る。まさにヨーロッパの『忠臣蔵』です。


レミゼラブル
 

私は1998年〜1999年の1年間、英国ロンドンで日本語教師をやっていました。その時にハマったのがミュージカルでした(あとスヌーカー)。

 

ロンドン(とニューヨーク、実体験的には知りませんが)のミュージカルの質・量は世界一だと思います。そしてロンドンでは、そのミュージカルが気軽に見られます。昼間のマチネを使えば、日本で映画館に行くくらいの料金(もっと安かったかな?)で、『オペラ座の怪人』や『キャッツ』や『ねずみとり』(上演60年のヨーロッパ版『こち亀』です)が観劇できます。

 

私が一番好きだったのは、アンドリュー・ロイド=ウェーバーの『スターライト・エクスプレス』です。川崎麻世が新幹線役で出演したことで、日本でもある程度知られているのではないでしょうか。観客を取り囲むようにレースコースがぐるっと一周していて、ここをローラースケートを履いた電車に扮した役者がぐるぐる回りながら、電車同士の恋やら競争やらを歌と踊りで盛り上げていくというミュージカルです。友達がロンドンに遊びに来るたびに連れていったので、1年間で56回見たと思います。

 

『レ・ミゼラブル』もロンドンで見ました。駐車場でよく見るロータリーって言うんですか?車の方向を変えるために回転する円盤状の床、あれの巨大なのが舞台の中央にあって、回転しながら豪快にセットが変わっていき、物語を盛り上げていきます。特にバリケードのセットが現れるところは圧巻でした。

 

で、映画も最初にぐっと高揚感が来たのは、バリケードの『One Day More』くらいからですかね。意外とエンジンがかかるのが遅かったかなというのが正直な感想です。というのも『レ・ミゼラブル』って、曲は他の一級品のミュージカルに比べると少し落ちる気がするんですよね。特に前半の重苦しい時代は暗い曲ばかりでどんよりします。

さらに『レ・ミゼラブル』はミュージカルといっても踊らないんですよ、これが。『オペラ座の怪人』もそうですが、ミュージカルというよりオペラに近い作品です。私は『シカゴ』とか『コーラスライン』みたいに踊ってほしいんですよ。あのダンサーの動きがぴたっと同調する瞬間が大好きなんです。ちなみに好きなアイドルはPerfumeと少女時代です。踊りが大事なんです。

 

バリケードの後は、次から次へと泣かせにかかってきます。最初の12時間の重苦しい振りもここで泣かせるために必要なんですね。昔の大作『ドクトル・ジバゴ』なんて最後の10分で号泣するために3時間くらい退屈な話を見なければなりません。『猿の惑星』もあの有名な数秒のラストシーンのために映画全体が壮大な振りになっています。

同様に『レ・ミゼラブル』も最後の1時間で回収にかかってきます。私が一番泣いたのは、エポニーヌの死ぬ場面です。自分を想ってくれる幼馴染より、街で見かけた美人のコゼットになびくって、あのマリウスってやつはどうなんでしょうね?『ドラクエV』で、ビアンカでなく、フローラを選ぶようなものでしょ。いや、普通ビアンカと結婚するでしょ。

 

最後は、早々に退場したアン・ハサウェイがじわじわ効いてきます。バリケードを空から見下ろす場面も鳥肌ものです。在りし日の姿で皆が勢ぞろいするというのも大河ドラマの醍醐味ですね。ルークを見下ろすヨーダとオビワンとアナキンも鳥肌ものですが(何しろ振りに映画6本かかってますから)。やはり心を震わせる瞬間を作るには、振りが欠かせないんですね。

 

それにしてももうすぐアカデミー賞ですね。『アルゴ』と『ゼロ・ダーク・サーティ』くらいは見ておきたいんだけど、ちょっと間に合わないかな。

アカデミー賞、楽しみです。

 

  • 2013.01.28 Monday
  • 14:04